ロスを減らす工夫

Yeah Man!

 

 

 

 

ジェットコースターってありますよね。

あれ、理科的に見ると「エネルギー保存の法則」を利用した遊具なのです。

 

最初に機械の力を使って乗り物を高いところに運びます。

これにより、乗り物は位置エネルギーを得ることになります。

位置エネルギーは同質量の場合、高いほど大きくなります。

だから最初に高さを持たせるほどジェットコースターはスリリングになります。

十分な高さに持ってきた乗り物は大きな位置エネルギーを得て下り始めます。

下り始めた瞬間から最初に持っていた位置エネルギーは減り始め、

下れば下るほど小さくなっていき、高さが0になった時点で無くなります。

しかし、実は「エネルギー保存の法則」が働いています。

つまり、エネルギーは無くなっていないのです。

無くなったのは位置エネルギーで、エネルギー全体は無くなっていないのです。

ではどうなったか?位置エネルギーは運動エネルギーに変換されたのです。

運動エネルギーは運動している物体が持つエネルギー。

同質量の場合、速さの2乗に比例します。

簡単に考えれば速いほど大きくなるということです。

つまり、坂を下り始めた乗り物は、

最初速度が遅いので運動エネルギーは小さいのですが、

坂を下りきる頃にはものすごい速度になっていて、

運動エネルギーはとても大きくなっています。

このときの乗り物が持つ運動エネルギーの正体は

最初に乗り物が持っていた位置エネルギーが変換されたものです。

つまり、高さ0になったときにこの乗り物の速さは最大となり、

そのとき持っている運動エネルギーの量は

最初に持っていた位置エネルギと同量ということになります。

 

理論的には…そういうことです。

 

現実にはそういうわけにはいきません。

もし、現実が理論のままだとしたら、乗り物はその後、

持っている運動エネルギーを位置エネルギに変換することで

最初の高さまで上がり、また下り、を繰り返し、

永遠に終わりなきジェットコースターとなってしまいます。

しかし現実には最初の高さよりも低い位置までしか登れません。

これは位置エネルギーと運動エネルギーの変換がなされる過程で、

他のエネルギーにも変換されてしまうからです。

例えば、音エネルギー、熱エネルギー。

ジェットコースターの近くにいたら分かると思いますが、

あの音は相当のものです。そして車輪とレールの間で起こる摩擦熱もです。

それらのエネルギーに変換されるロスがあることで、

だんだん位置エネルギーと運動エネルギーは少なくなっていき、

最後には止まるということです。

(実際には最後はブレーキをかけて音や熱に変えて一気に止まります)

 

 

 

 

まくらがすごく長いのですが…

 

人に何かを伝えるっていうのは同じようなところがあります。

自分が伝えたいことが頭の中に100ある時、

相手の頭の中に全く同じ100を置くことはほぼ不可能です。

絶対に幾つかロスが生まれます。

また、違った形で伝わってしまう幾つかもあります。

けれど、理想の形は頭の中の100を相手の頭の中に100置くことです。

そのために工夫をこらします。

ジェットコースターでいえば、

なるべく摩擦の少ないレールと車輪を使うのと同じです。

なるべくロスを少なくするのです。

 

 

 

 

 

授業とは「人に何かを伝える」の最たるもので

聡明舎でも100のことをなるべく100のまま伝えられるように

様々な工夫をしています。

これをすることでロスが10減らせる。

こういった話し方をすることでロスが15減らせる。

講師たちはそういった技術をひとつひとつ習得することで

ロスを限りなく0に近づける工夫と努力をしています。

非常に大切なことでこれからも継続していく努力です。

 

 

 

 

しかし、中にはそういった技術うんぬんを吹っ飛ばして

100あるものを限りなく100のまんま伝えちゃう場合があります。

抽象的で申し訳ないのですが、

それを実現してしまうのは「熱」です。

「熱」があると、技術・工夫が未熟でも伝わっちゃうんです。

いや、「熱」があると、

自然と技術的なものも使って話していると言った方がいいかも。

でも、「熱」で話している時は技術を使っていても無意識なのです。

 

「熱」で話すのが得意な人がこれにばかり頼っていると、

ある時気づきます。

「熱」だけで伝えるのって、

伝える側も聞く側も結構疲れるってことに(笑)

 

だから技術を身につけた上で、

要所やキーとなる場面で「熱」を込めて話すというのが

一つの理想形になるのかもしれません。

 

 

 

 

なるべくロスなく伝えるってのはなかなか奥が深いですが、

だからこそそのレベルを上げるのは楽しいです。

 

 

 

 

 

もりすえ