開平法

Yeah Man!

 

 

 

 

今回は数学の話なので、興味のない方は面白くないかもしれません。

 

先日、大学1年生になる学年の卒業生が顔を出しました。

この生徒は大学には進学せず、

航空整備士の専門学校に進学しました。

聞けば、数学の質問があるとのことです。

専門学校でももちろん学科もあるわけで、

その数学の問題が分からないというのです。

 

 

 

 

見てみると、ある数字の平方根を答える問題です。

平方根とは平方(2乗)するとその数に戻る元の数のことです。

例えば、

9の平方根は±3

4の平方根は±2

25の平方根は±5

100の平方根は±10といった具合です。

しかし、数字が大きくなってくると、

簡単には浮かばなくなってきます。

そこで中学数学では、

素因数分解を用いて大きな数の平方根を見つける方法を学びます。

つまり、この卒業生も中学時代に習っていることなのです。

しかも聡明舎で(炎怒炎)

 

 

18歳が中学時代に習ったことができない?と驚くかもしれませんが、

この卒業生の名誉のために、

このような事例は珍しくないということも書いておきます。

みんな驚くくらい簡単に習ったことを失っていきます。

受験に必要な時は覚えていても、受験が終わるとともに失われていく…。

この仕事をやっていてとても悲しくなる現実です。

多くの生徒にとって勉強は受験の世界のことであって、

現実世界と結びつけて長期記憶にできている生徒は少数です。

少数派の生徒を多数派に変えることが聡明舎の使命です、が、

今日はその話は本題から逸れるのでここまでにします。

 

 

兎にも角にも、その卒業生はその方法を忘れていて

大きな数字の平方根を求められず、助けを求めにきたのです。

まったく、中学時代だれに数学習ってたんだよ!連れてこい!

って俺じゃねーか!

などと一人ノリツッコミで嫌味を言いつつ説明します。

すると、中学時代に習ったことを思い出し、

「そういえばやりましたわ!と表情を明るくします。

「いや、でも専門学校で違うやり方でやってたんですよ。」

『違うやり方?でも、これでわかったんだろ?

  もう1問はここでやってみろ!』

「……先生、やっぱりできません…」

『お前ね、今やったばっかりだろ?』

「でも、マジできないっす。」

『見してみろ』と受け取り、まったくな~と思いながら解こうとすると

うんともすんとも解けないのです。

中学数学の方法でいくら割り算しようにも

まったく割れる数字が見つかりません。

ちなみにその問題は28121809の平方根を見つけなさいという問題。

この数字、2でも、3でも、5でも…、

7、11、13、17、19、23、29、31、37、41…

とにかく全然割れないんです。

 

 

あらら?ちなみに答えはあるの?と聞くと、

解説はないんですけど答えは写してきましたと、

見ると、±5303という答えです。

確かに5303×5303=28121809となります。

5303?どんな素数でできてるわけ?

と、これも割ろうとしてもまったく割れません。

あら?これひょっとして素数(1とその数自身でしか割れない数)?

ネットで調べてみると5303は素数でした。

『えーっ?こんなん出るの?

  ちなみにどうやって見つけるのよ?

    専門学校の先生どうやって解いてたの?』

「なんか割り算の筆算みたいなのしてました。

  よくわかんなかったんすよ~」

気づけば授業が始まる時間が迫っています。

そこで一旦預からせてもらい、

二日後までの宿題とさせてもらいました。

 

 

授業が終わって早速調べてみると、

『開平法』というやり方を見つけることができました。

やり方を見てみるとまさに割り算の筆算のような形で解くのです。

この仕事をして19年も経つのに恥ずかしい話、初めて見ました。

さらに調べてみると、

僕らより上の世代の人の教科書にはコラムとして載っていたそうなのですが

現在の指導カリキュラムでは教えていないとのこと。

この方法を使うと√2や√3などの小数点以下も

どんどん調べることができます。

すごい!面白い方法を知ることができました。

いつか数学大好きクラブとかで話してやったら子供たちも喜びそう(笑)

 

二日後に卒業生に説明し、すっきりさせ、その代わりに、

聡明舎の子供たちに航空整備士を希望する子が現れたら、

その後輩のために小学、中学、高校の勉強が繋がってるから頑張れ的な

話をしに来ることを約束させ、また質問があったら来るように言いました。

なかなかナイスな報酬もゲットです(笑)

 

専門学生や大学生といったより社会の問題に近い問題を抱えている生徒の

問題解決を手伝うことはこちらの勉強や発見につながることが多くて

とてもいいです。

久々になかなかのドーパミンが出た話です。

僕の場合、簡単な発見でドーパミンが出るのでコスパがいいです(笑)

 

 

 

 

ちょっとしたことで、

発見と

ドーパミンと

子供のモチベーションを上げてくれそうな仲間ができたって自慢話です(笑)。

 

 

 

 

 

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