試練は突然降ってくる

Yeah Man!

 

 

 

 

試練は乗り越えられる者にしか訪れない。

ま、この言葉の真偽はともかく、試練は訪れます。

 

 

 

 

先日、瀬谷校のカウンターで授業の準備をしていました。

立方体の展開図を使い、

生徒たちに実際に立方体が組み上がる姿を見せたくて、

画用紙を使って様々な立方体の展開図をカットしていたんです。

 

授業前の中1の生徒たちが集まってきます。

「何やってんですか~~?」

「あ~私これ知ってる~~」

「私も見たことある~~~」

梅雨を越してやってきた夏と、

部活後の子供の熱気で周辺の気温が一気に上がります。

 

『あ~~そうそう、立方体の展開図だよ。

   っていうかお前らさ、近い!暑い!』

 

そんなやり取りをしてると

「あーこれ展開図っすね。なんか懐かしい」

と高3の男子も近寄ってきて人が多くて暑い暑い!

 

『っていうか、授業のネタバレになっちゃうからあんまり見ないで~』

なんて話していたら、頭にフッとなにか落ちてきたような感じがしたんです。

すると高3男子が

「あれ、なにか落ちてきましたよ」

と言いながら、パッと頭を払ってくれました。

次の瞬間、目の前の立方体の展開図の上にパサっと落ちてきたんです。

 

…すべて瞬間瞬間の出来事だったのですが、

この時にはすでになんか嫌な予感もしていました…

 

目に飛び込んできたのはなんとヒュージコックロゥチ!

うん、巨大なゴキ○リです。

永遠とも感じる一瞬の間をおいてウワーっ!と思わず体が仰け反ります。

理科の神経の試験で、「この仰け反りは反射である」という選択肢があったら

おそらく丸をつけて誤答してしまうくらい反射的に動く身体。

そして、すぐ近くにいた中一たちはそれこそ蜘蛛の子を散らすように

黄色い声を上げて一旦いなくなります。

しかし、気持ち悪さと怖さよりも怖いもの見たさのほうが勝るお年頃、

一旦散らした蜘蛛の子は瞬く間に同じ定位置に集合します。

すごかったのはその中の一人の女の子。

「私けっこうゴキ○リ大丈夫なんだよね~」と

裏書き用のミスプリ用紙を片手にズンズン追い詰めていきます。

最後は中1が追い詰め、高3が討ち取るという素晴らしい戦術で

巨大ゴキ○リは葬られることになります。

完全に息絶えた亡骸をミスプリ用紙で器用に拾い上げ

僕の目の前に差し出し

「こいつどうしますか?」と嬉しそうに報告する中1女子。

大将級の首を差し出す戦国武将さながらです。

結局トイレットペーパーに包まれ、トイレに流される水葬に決定。

瀬谷校の夕暮れに起こったちょっとした騒動も一件落着です。

 

 

 

 

それにしてもたまたまとはいえ、

僕の頭にピンポイントで落ちるかね~と思っていると、

ある中1女子は「いや~森末先生すごいわ。私だったら死んでる~」

おいおい、俺だってなかなかきついよ。そして本人目の前で聞いてるよ。

また別の子は「もし私だったら、きっともう塾来れない~」

まてまて、来れる来れる。っていうか本人目の前にいるって!

それとも何かい?俺に変なあだ名でもつける気かな?

さらに話に入ってきた高1女子は

「っていうか、ゴキ○リって人が思っているほど汚くないみたいですね」

うん。すごい優しいよね。ナイスフォローっす。

でも、なんでだろう?このナイスタイミングでは、なんか刺さる。痛い。

 

数日後の業後に、ある女性講師と掃除をしていると

その女性講師が一目散に部屋を出て行きます。

走ってきた方向を見ると小指の爪ほどの蛾が舞っていました。

「虫本当にキモい~~!もうやだ!」

そう言いながら逃げていく女性講師を見ながら

生徒でも、女性講師でもなく、

僕の頭で本当に良かったんだなと感じたのでした。

うん、あの中で乗り越えられるのは僕だったってことです。きっと…

 

 

 

 

 

もりすえ